WEB針金細工教室 Part 3

 次は、こういうペンダントを作ります。
 これは、その昔、古代ヒッピー文明の最盛期に、ボヘミアンたちが、旅をした先々で作りながら、売っていたものです。


 ワイヤーは、左手で持つ部分が最後まで充分あるように、長さをとってください。大きいものを作りたいのなら太めのワイヤーを、小さいのなら、細いのを使います。写真のものは1.2ミリ線で、輪の内径は9ミリです。

 ワイヤーを芯になるものに巻きつけて作った輪を横に並べていきます。このとき、図1のように、巻きつける前に、あらかじめ、ワイヤーを芯より多少大きめの曲線に曲げておくとやりやすくなります。この場合、右手のペンチはワイヤーを固定するのに使って、左手を使って曲げます。9ピンの時とは役割が反対になります。
 これは重要な原則で、ごく細かい作業では左手は支えて固定し、右手のペンチで曲げるのですが、これはむしろ、例外のケースで、だいたいは、右手のペンチは動かさずに、ワイヤーを支えるのに使って、左手で曲げます
 紙切りの芸をTVなどで見たことがあると思いますが、あの場合も、芸人さんは、右手の鋏を固定して、左手で紙を動かして切っていきます。たぶん、同じような感覚でやっているのでしょう。
 うまく曲げられない人は、たいてい、この原則を逆にやっています。

 輪を作っていく時、ワイヤーは、向こう側とこちら側とを交互に巻いていくようにしてください。ずっと一方だったり、順序が不規則だと、仕上がりが良くありません。
 端の部分では、図2のようにワイヤーを輪の中に曲げ、さらに後戻りする方向へ曲げたら2・3ミリのところをニッパーで切り落とします(図3の上)。そして、U字形の部分をペンチで挟んで密着させます。でもこの部分は難しかったり、あるいは好みによって、省略してもかまいません。輪を小さく作ったときは、必要ないでしょう。
 また、もうひとつの方法として、コイル状に巻いたものを少し開きながら切っていくやり方もあります。やりやすいほうを選んでください。
 上と下の写真を参考にして、デザイン、組み合わせを考えましょう。形を決めて、必要なパーツを作り終えたら、丸カンで繋いでいきます。上や下の部分(図の4)のBは少し他より大きめにしたほうが見た感じが良いでしょう。

 いちばん上には、紐や鎖を通すための、適当な大きさの丸カンをつけます。

 写真のものにはありませんが、輪の中に、9ピンで、大きなビーズをいれると、さらに見栄えが良くなります。インド製のものなど使って、ヒッピー文化の雰囲気に作り上げましょう。
 最後に、下部の飾りをつけますが、上の写真のものは、9ピンの先をハンマーで叩いてつぶし、作ります。
 周囲がギザギザになったり、刃状に鋭くなった場合はヤスリをかけて皮膚や衣類を傷つけないよう滑らかにしてください。

 下の写真の渦巻き上のものは、まず、ワイヤーを折り重ね、曲げた部分が長い場合は折り目からすぐの部分を切ります(2)。後は、3と4のように、上下と横からの二つの方向から挟むのを交互に繰り返しながら巻いていき、出来上がったら、ハンマーで叩いてつぶします。9ピンのものは直接上部を、渦巻きのものは丸カンで、本体に取り付けます。

 完成したら、ベルボトムのジーンズをはき、髪に花を飾って、1960年代にタイムスリップしましょう。(笑)





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